★ はぐくみブログ | HAGUKUMI blog ★

小児分野に就職する言語聴覚士が読むべき本

このサイトの記事内では「アフィリエイト広告」などの広告を掲載している場合があります。

消費者庁が問題としている「誇大な宣伝や表現」とならないよう配慮してコンテンツを制作しておりますのでご安心ください。

問題のある表現がございましたらお問い合わせよりご連絡いただけますと幸いです。

来年度から小児分野の言語聴覚士として就職!やりたかった仕事ができてうれしいな。でも、どんな勉強をしておけばいいのかな?たくさん本があるから何を選んでいいのか分からない。おすすめの書籍があるなら知りたいな。

そんなお悩みにお答えします。

本記事では、以下の領域に関して、小児分野で15年以上働いている言語聴覚士である ゆう(@hagukumichild)が独断と偏見でおすすめ書籍を紹介していきます。

最新の本!というよりも、僕が新人の頃に出会ってよかった本、出会いたかった本を中心に紹介します。

紹介する本の領域は以下のとおり。

  • 定型発達
  • 自閉スペクトラム症
  • ダウン症候群
  • 構音障害
  • 吃音
  • 発達科学
  • 摂食嚥下障害

上記の他に、知能検査を任せてもらえる職場ならまず間違いなく使用するWISCについての本も紹介します。

それでは、さっそくどうぞ!

定型発達に関する本

定型発達を学ぶならこの本!小児分野に就職したら、できるだけ早い段階で出会ってほしい本です。
0歳~6歳までの定型発達を詳しく解説してあります。しかも、「ことば」と「こころ」の発達を月齢ごとに解説している本は、この本以外に見たことがありません。

僕は、職場に後輩が入職したら、まずこの本をおすすめしています。

自閉スペクトラム症に関する本

自閉スペクトラム症について学ぶなら上記の2冊!
自閉スペクトラム症の特徴をもつお子さんの言語指導を行う上で大変参考になります。

自閉スペクトラム症は、「スペクトラム」という名前がついているように、知能指数が高い人から低い人まで様々です。同様に、言語発達のスピードも、子どもによって様々。

上記の【「その子らしさ」を生かす子育て】は主に知能指数が高い子たちへのコミュニケーションの指導、【2歳からはじめる自閉症児の言語訓練】は主に知能指数が低めの子たちへの言語指導を考える上で重宝します。

僕は5年目くらいまでの間に、この2冊の本を読み倒しました。

ダウン症候群に関する本

ダウン症をもつお子さんの言語・コミュニケーションの指導について学ぶならこの2冊!

2冊とも、ダウン症をもつお子さんたちへの言語指導と、その指導内容を生活の中に組み込む工夫が丁寧に解説されています。僕は働いてから5年ほどしてから「ダウン症児のことばを育てる」、10年目くらいになってから「ダウン症児の学びとコミュニケーション支援ガイド」を読みました。

2冊とも経験年数が短い時に出会えたら心強かっただろうなぁと感じていて、職場の新人さんにはオススメすることが多い本です。

構音障害に関する本

構音指導を学ぶならこの本!両方とも、構音障害の背景から、指導方法の詳細まで丁寧に解説してあります。

小児の言語聴覚士なら1冊持っていて絶対に損をしない本です。

僕は「構音障害の臨床」の通称みどり本を、新人の頃に購入して、15年以上働いている今でも時々見返しています。表紙はもうボロボロです・・・。

吃音に関する本

吃音を学ぶなら、まずは上記の2冊がオススメです。吃音に苦手意識をもつSTは少なくないと思います。

実は、最近まで吃音をメインに取り上げた書籍は少なく、学ぼうと思っても情報を得にくい状況が続いていましたが、ここ数年は書籍が増えてきました。

そのため、基本的な情報は1冊書籍を読むことでモーラ的に把握できると思います。

以前は主に論文で学んでいましたが、今まで学んできたことを体系的に学び直すことができて、買って良かった本たちです。

発達科学に関する本

>>この本を僕が読んだ感想はこちら!

>>この本を僕が読んだ感想はこちら!

最近、小児の言語聴覚士の界隈でも注目を集めている発達科学に関する本です。言語聴覚士の養成課程では取り上げられない話題も多いですが、臨床を数年経験した後であれば、スムーズに読めこめると思います。

この本を僕が読んだ感想も、上記のリンクからご覧ください。

摂食嚥下に関する本

小児の摂食嚥下に関して学ぶなら上記の2冊。

医学書院から出ている「摂食嚥下障害学」は、言語聴覚士用のテキストとして編集された本で、必須知識が網羅されています。2020年に改訂されているので内容も最新!まず、最初に目を通すことをおすすめします。

そのうえで、「小児の摂食嚥下障害と食事支援」を見てもらうと、知識を深められるはず。こちらは長年、障害児の摂食指導を続けてきた歯科医師の先生がまとめられた本です。

上記は経験年数が短い人向けです。実は、小児の摂食嚥下には特別な興味があって、おそらく国内で販売されている書籍の8割くらいは持っているんじゃないかってくらいです。海外の本も5冊くらいあるので、何かの機会に紹介していきたいと思います。

WISCに関する本(おまけ)

WISCは、2021年に改訂版のWISC-Ⅴの発売が決定しています。そのため、近いうちにWISC-Ⅴの解釈本は出てくるかと思いますが、あと数年はWISC-Ⅳを使っている施設も多いと思います。

WISCに関しては、海外ではとっくにWISC-Ⅴが出ており、解釈本も充実しています。そのうちの、Essentialsシリーズはよく用いられている書籍のひとつです。

EssentialsシリーズのWISC-Ⅴを買って読んでみましたが、今後はCHC理論での解釈も主流になっていくのかもしれません。日本語版での解釈がどのように紹介されるのかも楽しみです。


当ブログでは、小児分野の言語聴覚士として働きたい人に向けて、様々な情報を発信しています。
以下のリンクに記事をまとめてありますので、ぜひ、ご覧ください!

小児分野の言語聴覚士になろう
【就職からキャリア形成まで徹底解説】