
「キャリアアップをしていきたいけど、何から始めればいいんだろう?そもそもキャリアアップってなんだ?転職して収入を増やすことかな?将来の自分のためにしっかり考えていきたいな」
このようなお悩みにこたえていきます。
- 言語聴覚士にオススメのキャリアアップ方法
- 事前に考えておくべき2つのこと
- キャリアアップのための3つの行動



キャリアアップをしたいと漠然と思っていませんか?
キャリアアップを成功させるためには、今のあなたが必要な行動をし続けることが重要です。
なぜなら、ただチャンスを待っていてもキャリアアップはできません。
今のあなたが、スキルと業績ともに高める行動をとりつつ、チャンスを逃さないような仕組みを作っておくことが大切です。
この記事では、キャリアアップを成功させるために必要なことを紹介します。
そのうえで、あなたがとるべき3つの行動をお示します。
この記事を読み終わると、キャリアアップのためにすべき行動が明確化するはずです。
それでは、さっそくお読みください。
目次
言語聴覚士ができる3種類のキャリアップとは?



数年前までは新卒で就職した職場に定年まで勤めあげる人が多くいました。
しかし、現在では転職を利用してキャリアアップを目指す言語聴覚士が増えています。
そもそもキャリアアップって何?
キャリアアップは以下の2つの意味で使われることが多いです。
- その分野の専門知識・スキルを向上させて経歴を高めること
- 高い地位や高い給与が見込める職場へと転職すること
言語聴覚士のキャリアアップは3種類
言語聴覚士の場合には、以下の3種類のキャリアップ方法があります。
- 職場内でのキャリアアップ
- 他の職場に転職してキャリアアップ
- 他職種に変更してキャリアアップ
職場内でのキャリアアップ
主任や科長などに昇進することでキャリアアップするケースです。
昇進することで、手当がついて給与が上がります。
昇進すると管理業務などの仕事の幅が広がり、経歴が高まるため、キャリアアップ転職の面でもメリットがあります。
医療職はいまだに年功序列の風潮が強いですが、最近では実績を評価されて若くても役職がつくところも増えています。
あなたの職場が、どういった基準で昇進するのか一度確認しておきましょう。
言語聴覚士として他の職場に転職してキャリアアップ
言語聴覚士として好待遇の職場や、知名度の高い病院などに転職することでキャリアアップするケースです。
転職によって職務内容の幅が広がったり、成人→小児のように分野を変えることでやりたかった仕事ができるようなったりします。
また、知名度の高い病院や大学に就職することで、ステータスの向上を目指す人もいるでしょう。
チャンスがあれば積極的に挑戦してみると良いと思います。
言語聴覚士ではない職種に変更してキャリアアップ
言語聴覚士ではない職種や業界に転職することはキャリアチェンジということもあります。
言語聴覚士として培った経験やスキルを活かせる他業種もあるでしょう。
たとえば、医療系のライターや、おもちゃ会社、介護用品の企業などにキャリアチェンジする人もいます。
言語聴覚士のキャリアアップ失敗例



自分の価値が分かっていない



言語聴覚士の給料なんてどこも同じでしょ?もう30代になってしまったし、転職しようにも年齢的に不利だろうし・・・。
まず、自分自身の市場価値を確かめてみましょう。
本当に、あなたの働いている地域の言語聴覚士の給料はどこもだいたい同じでしょうか?
30代での転職は難しいでしょうか?
転職サイトに登録すると、これらの疑問にアドバイザーが答えてくれます。
今すぐ、転職しないとしても、あなたの可能性を知っておきたいと思いませんか?
現時点での自分の市場価値を知っておくことで、今後のキャリアプランの考え方も整理できると思います。
》【言語聴覚士】自分の市場価値を知っておくべき【搾取されない職場へ】
他の資格をとったけど活かせない



保育士資格を取得したけど、仕事に活かしきれないな。勉強した内容は興味深かったんだけど。
「言語聴覚士×〇〇」といった具合に、言語聴覚士に何かの資格を組み合わせることで価値が何倍にも高まる場合があります。
しかし、思いつきで関連する資格をとることはおすすめしません。
資格をとるために時間と労力をかけるわけですから、事前にどのように資格を活かすのかを十分に計画を立てましょう。
戦略的に資格を取得することで、キャリアアップに有利になる場合もあるでしょう。
以下のような資格がオススメされることが多いです。
- 認定言語聴覚士
- 栄養サポートチーム(NST)専門療法士
- 呼吸ケア指導士
- 介護福祉士
- 保育士
- LSVT LOUDやリッカムプログラム等の指導資格
キャリアアップのための資格取得の考え方



どのような資格がキャリアアップにつながるのでしょうか?
結論からいうと、あなたが目指すキャリアによって活きる資格が異なります。
特定分野で突き抜けるには?
例えば、嚥下の分野で突き抜けたい!と思っているなら、認定言語聴覚士や摂食嚥下リハ学会の認定を取得するのも良いでしょう。
このような認定資格は、嚥下の分野を一生懸命にやっていきたい!という想いの証明にはなると思います。
ただ、認定資格の取得だけでは弱いです。その分野で名を売るには、論文が一番です。
認定資格の取得はスタートラインくらいに思って、臨床スキルや論文を積み上げましょう!
教員を目指すなら学位をとろう!
養成校の教員へのキャリアアップを考える人もいますよね。
その場合、学位は早めに取得しておくことをおすすめします。
最近では夜間や土日のスクーリングで修士課程に通える大学院も増えてきました。
今の職場が忙しすぎて大学院に通う余裕が持てないなら、大学院に通いやすい職場に転職するのもひとつの方法です。
キャリアプランから考えよう!
あなたのキャリアプランに合った資格は、積極的に挑戦していきましょう!
そのような資格は、あなたが大切にしていること、努力したことの証明にもなります。
くれぐれも、やみくも・無計画に資格に挑戦しまくるのは時間ももったいないのでやめましょうね。
言語聴覚士のキャリアアップ体験談



「大学の教員へのキャリアアップを目指して、働きながら大学院に入学しました。学位取得後すぐに大学教員になれはしませんでしたが、しばらく働きながら論文執筆に励み、英語論文が掲載されたことをきっかけに、大学の教員へのお誘いを頂くことができました」
「キャリアアップして、収入を増やしたいと思っていたのですが、何から手をつけて良いのか分かりませんでした。当時の職場では、学会発表や院内症例報告などの機会がなく、漠然とこのままでは自分のスキル向上に不安を感じていました。そのため、院内教育が手厚い職場を転職エージェントから紹介してもらって、転職することにしました」
「フリーランスで働きたいと思って、小児分野に転職しました。小児分野で5年ほど修行をして、その後は地元に帰ってアパートの一室を借りて開業しました。これをキャリアアップと呼べるかは分かりませんが、フリーランス言語聴覚士という夢をかなえることができました」
さて。僕の個人的な話ですが・・・



臨床スキルを高めることに加えて、論文の執筆を頑張っています。
将来的に、臨床をやめるつもりはないのですが、セミナー講師や書籍執筆といった形で言語聴覚士の教育にも関わっていけたらなぁ、と漠然と考えています。
目指すのは、臨床をバリバリやっていて、それでいて学会のシンポジウムや教育セミナーにも招いて頂けるような言語聴覚士になりたいな、と大きな夢を抱いています。
実際に書いた論文をきっかけに、学会シンポジウムや協会セミナーで話す機会や教科書の分担執筆の機会を与えてもらえるようになってきています。
講師謝礼や本の印税などを合わせると、年間3万円くらいの副収入。多いとは言えないですが、自分の力で稼いだお金と思うと、感慨深い大切な収入です。
言語聴覚士のキャリアアップのために今すぐやるべきこと



キャリアアップを目指すあなたが、今すぐにやるべきことは以下の2つです。
- 自己分析
- キャリアプランの明確化
自己分析
「自分の長所は…」「短所は…」などの学生がやるような自己分析では足りません。
今までの職歴、資格、職能団体の仕事、学術業績など、あなたがこれまで成し遂げた事実を書き出しましょう。
この段階で、書き出せるものが少ないといった人は、今すぐに行動を起こすべきです。
県士会の活動への参加、今年度の学術集会での発表など、やる気さえ出せば取り組めることがあるはずです。
キャリアプランの明確化
自己分析をすることで、あなたが大切にしてきたことが見えてくると思います。
それを踏まえて、あなたのキャリアプランを明確にすることが大切です。
最終的にはどのような働きをしたいのかを最初に考えましょう。
そこにたどりつくために、逆算してプランを描いていけると良いと思います。
できれば、中期目標・短期目標と立てられと、今すぐにとるべき行動が見えてくるはずです。
言語聴覚士のキャリアアップのための具体的な行動



ここまでをまとめます。
言語聴覚士のキャリアアップには、「職場での昇進」「転職」「キャリアチェンジ」の3つが主な方法です。
キャリアアップを目指すには、「自己分析」「キャリアプランの明確化」の2つをできるだけ早い段階で考えておくべきです。
そして、キャリアアップのための具体的な行動は以下の3つ。
- 臨床のスキルアップ
- 学術的な業績を積み上げる
- 自分の市場価値を知る
スキルアップ
病院などの臨床を主な仕事としている言語聴覚士では、スキルアップは常に取り組まなければならないことの一つです。
臨床のスキル・知識が増えることは、自然とキャリアアップにも有利にはたらきます。
多くの人は一日の中の空き時間を利用して独学しているのではないでしょうか?
または休日にセミナーに出かけている人もいると思います。
オンラインセミナーも上手く使おう
最近では、オンラインセミナーも増えてきました。
リハノメでは、自分の好きな時間にセミナー動画を見ることができるため、忙しいあなたにオススメです。
利用期間によって料金が異なりますが、契約期間中は見放題ですし、通常のセミナーに参加すると思えば割安です。
公式サイトから、内容を確認してみましょう。
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学術的な業績をつくる
臨床スキルの高さはなかなか証明することができません。
その点では、学術業績は証明が簡単です。
論文執筆がオススメ!
特に臨床をしている言語聴覚士の大多数が論文執筆をしていません。
要するに、論文を1回でも執筆・掲載された経験のある人は、他の人から1歩も2歩もリードできます。
臨床家の方は、ぜひ、論文執筆にチャレンジしてみると、キャリアアップの道が開けると思います。
自分の市場価値を知る
あなたのキャリアプランに沿った行動が、今の職場で難しいと感じるなら転職もひとつの方法です。
キャリアップ転職を考える上で、まずはあなたの市場価値を知っておく必要があります。
今の年齢で転職はできる?
キャリアアップ転職を検討している人には、30歳を超えている人も多いです。
一般的には30代以降は転職しにくいと言われたりしますが、言語聴覚士は比較的転職しやすい状況が続いています。
詳しくは以下の記事もお読みください。
>>30代での転職に失敗しないために!気をつけたい2つのポイント
目的に合った転職先はある?
キャリアアップのための転職の場合、あなたが職場に求めることも明確になっているはず。
例えば、夜間の大学院に通うためには、定時で退勤できる職場に勤務したいですよね。



でも、ホームページなどを見ても、実際の働き方などの内部情報は分からないよ・・・
職場の内部情報を含めた求人情報を集めるなら、以下のような転職エージェントの利用が便利です。
今すぐに転職しないとしても、あなたの希望に合った職場の有無を知っておくことは大切です。
まずは情報収集。
詳しくは、以下の転職サイトの選び方の記事もお読みください。
当ブログでは、小児分野の言語聴覚士として働きたい人に向けて、様々な情報を発信しています。
以下のリンクに記事をまとめてありますので、ぜひ、ご覧ください!
小児分野の言語聴覚士になろう
【就職からキャリア形成まで徹底解説】