なんだか、ちょっと怪しいタイトルになってしまいましたが、ただの僕の回想録です。
先日に、下記のツイートをしました。
4月から言語聴覚士の養成校で言語発達遅滞の講義を担当することになりました。STを目指す学生の方に、小児分野で働いてみたいと思っていただけるような講義ができたら。気合を入れて準備をしていこうと思います!
— ゆう@子ども専門の言語聴覚士 (@hagukumichild) February 7, 2022
来年度は少し忙しくなりそうですが、楽しみです。
4月から言語聴覚士の養成校で言語発達遅滞の講義を担当することになりました。STを目指す学生の方に、小児分野で働いてみたいと思っていただけるような講義ができたら。気合を入れて準備をしていこうと思います!来年度は少し忙しくなりそうですが、楽しみです。
すこし過去の振り返りです(ちょっとスパルタかも)。
小児分野に詳しい言語聴覚士の教員って、実は全国的に足りていないらしいです。なので、需要が高い領域。ポジション的には狙い目なのかもしれないですよ。
学歴ナシ&実績ゼロから「大学で講義する」まで這い上がった話

学歴は学士(大卒のみ)。最初はなんの実績もありませんでした。
今回は、これまでの僕のキャリアの歩みを紹介しようと思います。
結論:小さな実績を作ること
まず、これが大切です。最初に「小さな実績」を作りましょう。
「いやいや。その実績が作れないから困っているんだよ」
このように思うかもですが、まずは本当に小さな実績からで良いと思います。
- 職場内でのケーススタディで発表
- 仲間内の勉強会での話題提供
- 所属の士会での研究発表
たとえば、上記の感じです。このあたりは、できれば全部経験すべきだと思っています。
ぶっちゃけ、これは「半年」もあれば達成できます。職場内でのケーススタディなんて、早ければ1ヶ月です。
仲間内の勉強会をしているなら、そこでの話題提供もいいですね。興味のある本を1冊よんで、まとめればOKです。
ケーススタディや話題提供をした内容を膨らませて、士会の研究発表に育てましょう。
これは賛否両論あるかもですが、士会レベルの発表なら、そこまで完璧に仕上がらなくても大丈夫だと思います。あとで補足しますが、全国学会で発表するためのステップのひとつくらいに思っても良いかと。
なので、学会発表したことのある先輩とかをつかまえて、ちょっと指南してもらえば達成できます。
もし、ここで「いや、、、ムリだな」と感じるならキツイかもです。最低限、このくらいは行動できないと次につながりません。
小さな実績から広げる
上記のような「小さな実績」を作れたら、それを広げないとダメです。
例えば、下記のとおり。
・ケーススタディを担当した → 症例報告として学会発表へ
・勉強会で話題提供した → 同テーマで研究のネタを探す
小さな実績を、次のステージにブラッシュアップする感じですね。
これはドンドンやるべきです。職場内で発表して終わりって人が多いと思いますが、もったいないです。
全国規模の学会や論文にしないと、外部の人からはほとんど評価されませんので。
なお、もともと何かのコネがあるなどキャリアのレールが敷かれている人は例外。僕はそうじゃなかったので、地道に積み上げるしかありませんでした。
コツコツと広げていると、チャンスが来る
例えば、僕にとっての最初のチャンスは「出身校での講義」でした。『小児の摂食嚥下障害』というテーマでの3時間くらい講義です。
当時は、毎年のように学会発表をしていて、学会会場で出身校の教授に声をかけてもらったのがきっかけでした。
年1回だけの講義でも「非常勤講師」
僕がお世話になった大学だけかもしれませんが、「非常勤講師」という肩書をもらうことができました。
『現在メインで働いている職場+○○大学 非常勤講師』
みたいなアピールができるようになったわけですね。こういった肩書で学会発表していると、研究者の人とかから声をかけてもらえることが増えます。
僕が最初の論文を書けたのは、「運」が味方してくれたからです。
たまたま職場で知り合った心理士さんが統計に詳しく、英語論文もバンバン出している人でした。僕はその心理士さんに研究の指南をおねがいしました。
身近にこういった人がいたこと自体が「超ラッキー」ですよね。しかも、研究を無償で手伝ってくれる「超いい人」。
大学院に行かなくても、論文が書ける
こんなチャンスはないと思って、めちゃくちゃ頑張りましたね。


実績を積み上げつつ、モチベーションを保つ
論文は、年間1~2編を掲載させ、8年間で12編の論文を世に出すことができました。フルタイムで臨床をしつつ、だったのでちょっと狂っていましたね。
論文が掲載され始めた頃から、明らかにキャリアが広がりました。
- 書籍の分担執筆の依頼
- 学会誌から寄稿の依頼
- 養成校での講義の依頼
実績が依頼を呼び込んで、さらに実績につながるような感じ。正直、大変さもありましたが、楽しくもあったのでモチベーションが続いています。
そうこうしているうちに、養成校から「言語発達遅滞」の講義を全14コマ依頼され、引き受けるようになりました。
フルタイムで臨床をやりつつ、休日に講義に出かける感じなので、シンドイ時もありますが、いまは猛進ですね。
最初の実績が作れれば、その先はそこまで難しくない【コツが分かる】



結局、最初の小さな実績をつくることが大切だと思います。
大半の人の行動:そもそも最初の一歩が出せない
ぶっちゃけ、これが大きな原因だと思っています。最初の一歩さえ踏み出せば前に進めるのに、踏み出そうとする人が少ない。
- どうしたらいいのか分からない
- 失敗したらどうしよう…
- 時間がなくてムリ…
など。自分の中で「いいわけ」を用意して納得する。
これでは何もできません。
時間なんて、毎朝30分早く起きて朝活すれば捻出できます。最初は誰だってどうしたらいいのか分からないので、失敗なんて当たり前。
例えばですが、僕の場合は「職場のケースタディでも県士会での発表でも、最初はけちょんけちょんに言われて萎える」という感じでした。
まぁ、僕はわりとのほほんと生きている方なので、「まぁ、どうにかなるか」と思って邁進してきましたね。
最初に一歩を踏み出せないのは、環境のせいかも
「よし、それならやってみよう!」とやる気を上がった人もいるかもです。
でも、業績を積み続けるのは時間と労力が必要。「途中で萎える」という人もたくさん見てきました。
「やるぜ!」と意気込んではじめたのに、数か月後にはピタリと止まっているケース。
実は、僕も最初の一歩が成果につながるまで、何度も「挫折」しかけています。その原因を推測すると以下のとおり。
- 周りに同じような志の人がいなくて孤独
- 困った時に頼れる人がいない
- 今の取り組みが将来に何につながるのか不明
僕はこれらがつらかったですね。
でも、転職して環境が変わったら、嘘のように好転しました。
・職場内に学会発表をバンバンしている人がいる
・研究に詳しい同僚がいる
・自分のちょっと先にいる先輩の存在
特に、困った時に助けてもらえて、周りも頑張っているから僕も頑張ろうといった気持ちになれたのが大きかったです。
自分が成長しやすい環境に入り、最初の一歩を踏み出してみましょう。


キャリアを振り返ってみて、思うこと
結局のところ、僕は「臨床」が好きなんだなと思いました。
- 大学で教えたいこと→『臨床の楽しさ』
- 研究で得たいこと→『臨床のヒント』
- 書籍でまとめる意義→『臨床思考の整理』
こんな感じです。すべては臨床に返ってくる。
だから、僕は「臨床」を軸に働きながら、大学での講義や研究などをオプション的に取り組んでいこうと思います。
というわけで、以上となります。
この記事を読んで、「よし、行動してみよう」と思ってくれた人がいればうれしいです。
なんだかんだで大切なのは「行動力」と「環境」なのかなと思っています。
環境は、職場外に求めて良いと思いますし、転職しちゃうのも良いかもしれません。
手始めに、
繰り返しになりますが、モチベーションを保ちやすい環境に身をおいて、『まずは小さな実績作り』からコツコツとやっていきましょう。