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ひとり遊びから仲間と遊べるようになるまでに大切な関わり【発達には順番がある】

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子どもの発達を心配する親「うちの子、幼稚園でもひとり遊びばかりで心配・・・。なんで友達と遊ばないんだろう?友達と遊べるようになるためにすべきことがあるなら教えてほしい。」

このようなご心配におこたえします。

この記事の内容

  • 遊び方には発達の順番がある
  • 遊び方の発達に大切なポイント
  • ひとり遊びは悪いことではない

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周りの子が友達と楽しそうに遊んでいる中、自分の子がポツンとひとり遊びばかりやっていると心配にもなりますよね。

このような場合に、無理矢理に友達の輪の中に入れてもなかなか上手くいきません。

仲間と遊べるようになるまでには、発達の順番があると考えられています。

それぞれの遊びの発達段階をしっかりと経験させていくことで、最終的にお友達と遊べるようになっていきます。

この記事では、遊びの発達段階を解説した上で、発達に大切な関わりのポイントを紹介します。そして、一概にひとり遊びは悪いものではないことも付け加えます。

それでは、さっそくお読みください。

遊びの発達段階(バーデンの分類)を解説

遊びの発達段階を考える時には、『バーデンの分類』に当てはめて考えると分かりやすいです。

バーデンの分類では、以下のように子どもの遊びの発達段階を仮定しています。

  1. ひとり遊び
  2. 傍観(ぼうかん)遊び
  3. 並行(へいこう)遊び
  4. 連合(れんごう)遊び
  5. 協同(きょうどう)遊び

ひとくちに遊びといっても、こんなにたくさん分類されるわけですね。

それぞれについて、もう少し詳しく解説していきます。

①:ひとり遊び

お友達や大人とは関わらず、一人で遊んでいる状態です。

いっけん無目的に室内をふらふらと歩いているようなこともあれば、おもちゃで一人で遊んでいることもあります。

こどもたちの遊びは、まずはひとり遊びから始まります。以降は、ひとり遊びに次の段階が加わっていくイメージで理解してください。

ひとり遊びがなくなって次に傍観遊びになるわけではなく、大人になってもひとり遊びはします。遊びのバリエーションが広がるといった感じですかね。

②:傍観(ぼうかん)遊び

お友達との関わりを持たず、自分だけの遊びをしているところはひとり遊びと同じですが、お友達が遊んでいるのを見たり、口出ししたりできるようになってきます。

ただし、お友達との遊びに加わることは稀です。お友達への興味が育ってきている時期といえます。

それぞれ違うことをしていますが、チラチラ見合って気にしている状態ですね。

③:並行(へいこう)遊び

お友達と同じ場所で、同じような遊びをしているけど、お互いに干渉はしないといった時期です。

傍観遊びとは、同じような遊びをしている点で異なります。

例えば、同じお砂場エリアで、別々の山をつくったり、ひとりは山、もうひとりはお団子をつくったりしている状態です。この時期にはお友達がやっている遊びを見ているうちに、自然と引き込まれていくことも多いです。

相手の真似をすることなどが上手になる時期でもあります。

④:連合(れんごう)遊び

他の子どもと一緒に1つの遊びをします。同じおもちゃで遊ぼうとする点で、並行遊びとは異なります。

おもちゃの貸し借りなどの子どもと子どものやりとりが活発になってくることで、お友達間でのトラブル(けんか等)も増えてくる時期です。

まだ遊びは単純なものに限られており(例:クレヨンを共有したお絵描き、一緒に砂場で山を作る)、役割交代やルールのある遊びは難しいことが多いです。

やりとりが増えた分、お友達ともめることも増えるので、大人の助けが必要です。大人に手伝ってもらいながら、うまく解決した経験を積み上げましょう。

⑤:協同(きょうどう)遊び

共通の目的・目標に向かって、友達と協力して取り組むことができるようになります。

役割分担ができるようになったり、ルールのある遊びを楽しんだりします(例:鬼ごっこ、トランプ)。

リーダー的な役割をとりたがり、周りを仕切ろうとする子が出てくるのもこの時期がです。

ここまでくると、『お友達と一緒に遊んでいる』といった感じになりますよね。

「友達と遊ぶ」のは案外むずかしいこと

このように見てくると、『お友達と遊ぶ=協同遊び』ができるようになるまでには5段階も必要で、案外難しいことだということが分かると思います。

「友達と遊びなさい」といわれても、発達の状態がそのレベルに達していない場合には難しいことも多いわけですね。

では、どうやって子どもたちの遊びの発達を支えてあげたら良いのでしょうか?

まずは、遊びの発達を支える上で、大切にして頂きたい大切なポイントを解説していきます。

遊びの発達に大切な2つのポイント

遊びの発達を支えるために大切なポイントは以下の2つです。

  • 遊びのバリエーションを増やす:横への広がり
  • 次の段階を少しずつ経験させる:縦への広がり

これらを意識して遊びを設定してあげると良いと思います。

遊びのバリエーションを増やす

今、子どもが主に遊んでいる発達の段階を把握しましょう。その発達段階での遊びのバリエーションを広げてあげることも大切です。

例えば、砂場で砂をつまんでパラパラ落とすひとり遊びをしているお子さんであれば、「大人と一緒にスコップを持って穴を掘る」「砂でお団子を作る」などと、砂遊びのバリエーションを増やしてあげられるとよいでしょう。

次の段階へ進めることを「縦の発達」と考えると、今の段階のバリエーションを広げることは「横の発達」と考えると分かりやすいかもです。

次の段階を少しずつ経験させる

今の発達段階から、ひとつだけ上の段階を経験させてあげることも大切です。

次の段階を経験させる時には、『大人と一緒に』経験させてあげることがオススメです。少し背伸びをして遊ぶわけなので、支えが必要になるためです。

例えば、先ほどの砂場でひとり遊びをしている子なら、次の段階の傍観遊びを促すために、「〇〇くんはお水流してるね」など、お友達の方に意識を向けられるような声掛けをしていけるとよいかもしれません。

まとめ:遊びはそれぞれの段階がどれも大切!

ここまでをまとめます。

  • 遊びには発達段階(順番がある)
  • 遊びの発達とはバリエーションが増えること
  • 次の段階を経験させるには大人の支えが必要

といった感じでしょうか。

このように考えると、『ひとり遊び』はなくさないといけないものではなく、ひとり遊びの他の遊び方を身につけることが大切だと考える方が良いことは納得して頂けたかと思います。

『ひとり遊び』は大人になってもやりますよね。

僕は『ひとり遊び』自体は人生を豊かにしてくれるものだと思っています。実際に、僕も『ひとり遊び』をしている時間ってすごく有意義だし、リフレッシュできるので。

子どもたちのひとり遊びも大切に育ててあげながら、遊び方のバリエーションを広げてあげてほしいなぁと思いながら支援しています。


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