
「子どもの発達の心配を相談したら、療育を勧められた。でも、療育に電話してみたら『空きがないので通えない』とのこと。どうしよう…」
こういったテーマで記事を書いてみようと思います。
- 療育に空きがないなら、家でやろう
- 空きを待ちつつ、発達の知識を学ぼう
- 子どもの発達に合わせた関わりが大切
「子どもの発達が心配で、療育に通いたいのに、空きがなくて通えない…」このような状況で困っていませんか?
全国的に療育は込み合っていて、数か月待ちといった地域もめずらしくないようです。
療育の空きをただ待っているのも、、、不安ですよね。
この記事では、療育の空きを待っている間に、何か家で取り組めることはないのかな?と考えている人に向けて書いています。
ぜひ、最後までお読みください。
療育に空きがないなら、家でやろう



現在の発達の状態に合わせた関わりを、自宅で取り組んでいきましょう。
「療育=特別なもの」ではない
まず、前提として、僕の場合は「療育」を以下のように考えています。
療育=子どもが発達する力を引き出す環境調整
ここでいう「環境調整」とは、「物」だけではなく「人」や「関わり方」など、子どもと取り巻くあらゆるものを含みます。
なので、大人が「どんな表情を使うか」「どのような言い方をするか」なども環境調整の一つ。これを子どもが十分に発達できるように最適化していく感じです。
質問:療育に通わないと不安な理由は何ですか?
以下のような不安を感じていませんか?
「療育に行かないと、子どもが発達しない」
でも、これは間違いです。子どもの発達する力をなめてはいけません。
療育を利用しなくても、毎日の生活の中で丁寧な関わりを続けていけば、確実に子どもたちは成長します。
でも、、、
- 「自分の関わりが正解か分からない」
- 「もっと効果的な育て方があるのでは?」
- 「とにかく、どうしたら良いのか分からない」
など。
上記のような不安を感じている人もいるのではないでしょうか。
このような悩みに対して、療育のスタッフは一緒に考えてくれます。でも、実際に子どもを育てるのは、両親であり、家庭だと思います。
じゃあ、どうすれば良いのか。療育につながるまでの間、家でやるべき療育的な関わりについて、次に紹介しますね。
発達に合わせた関わりが大切
結論はこれだと思います。
高すぎず、低すぎない目標
これを子どもの発達の状態に合わせて設定し、関わってあげることが大切です。
そのためには、子どもの発達の状態を把握する必要がありますよね。状態把握のためには、「発達」に関する知識が役に立ちます。
そのため、療育の空きを待ちつつ、発達に関する知識をインプットし、子どもとの関わりに活かしていけると良いのではないでしょうか。
療育の空きを待ちつつ、知識をインプットしよう



「発達」の知識があれば、子どもに必要な関わりが見えてくる。
療育施設は増えている
現状ではまだまだ足りていない療育の場ですが、毎年のように療育施設は増えています。
今ある施設の空きを待つのも良いですが、新規に立ち上がる施設の情報についても収集しておけると良いかもしれません。
療育施設の情報は、市役所や保健センターなどに集まっている場合が多いので、定期的に相談してみましょう。
情報収集をして療育の空きを待ちつつ、発達に関する知識を少しずつ学んでみてはどうでしょうか?
療育の知識は、どこでも学べる
「療育」と聞くと、以下のようなイメージがありませんか?
- 専門的で難しそう
- 独学では無理でしょ
- セミナーなどで学ぶもの
など。とにかく、「専門的で難しい」と思われがちです。もちろん、めちゃくちゃ簡単とはいえませんが、最近では分かりやすく解説されているものが増えています。
「発達」の知識の学び方
基本は「書籍+サイトで学ぶ」だと思います。
以下の書籍は、学びやすいと思います。
療育の開始時には「ことばの遅れ」を心配する人が多いことと、僕自身が言語聴覚士という「ことばの専門家」であることから、『ことばの発達』に関する書籍を紹介しますね。
まずは、気になった本を1冊読んでみると良いと思います。
子どもの発達を学ぶなら、「はじめて出会う 育児の百科」が個人的にはオススメです。
最近では、無料で読めるWeb記事や、動画で学べるサイトなどが増えています。
以下に、例をあげますね。
テキストが学びやすい人、動画が良い人などいると思うので、自分に合った方法で学んでみましょう。
まずは、子どもの現在地の確認
最初にすべきなのは、現在の子どもの発達の状態を把握することです。
- 単語で言えるけど、2語文はまだ
- 動詞は増えてきたけど、形容詞はまだ
- 要求は言えるけど、拒否はまだ
など。
今できることと、その先にできるようになることの境目を見つける感じです。
「発達」を理解することで、この境目を適切に見極めることができるようになります。
次の目標に向けた関わり
基本的には、現在の発達の状態に合わせた関わりを、たくさん経験させることが大切です。
- 縦の発達:単語→2語文→3語文…と進むこと
- 横の発達:語彙が広がる、2語文の種類が増える…など
例えば、「ママ、来て」といった2語文が出てすぐに、「ママ、ブーブ、とって」などの3語文につながるわけではありません。
3語文につながる前に、2語文の種類が増え、様々な状況で使いこなせるようになる必要があります。
横の発達を土台に、縦に発達する
要するに、縦への発達を促すためには、語彙を増やすなど横への発達をコツコツと積み上げる必要があるということです。
療育の空きを待ちつつ、おうち療育を始めよう
というわけで、今回はここまで。
今回の記事は、おうちで出来る療育を始めてみようという提案でした。
本来なら、療育の空きがないなら、自宅での取り組みを応援してもらえるようなオンライン相談などがあれば良いですよね。
でも、現状だと、そこまで手厚い自治体は少ないのでは…。
発達に合わせた関わり
これが基本だと思います。そのために、子どもの現在の発達の状態を知り、それに応じた関わりを続けていきましょう。
そのためのインプットとして、ことばの発達:完全ガイド(はぐくみブログ)も活用して頂けたらと思います。