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【ことばのシャワー】幼児期の言葉の発達を育てるために大切な声かけとは?

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「先日、ことばの発達がゆっくりな子の診察で、『ことばのシャワーが大切』と主治医からアドバイスをもらった。とりあえず、たくさん声かけをすればいいのかな?何か気を付けることがあれば知りたい。」

こういった疑問に答えます。

この記事の内容

  • むやみに「ことばのシャワー」をかけるのは危険
  • ことばのシャワーは発達の状態に合わせることが大切
  • 子どもが見ているもの・感じていることを言語化しよう

この記事を書いた人

この記事を書いている僕は、言語聴覚士という立場で、主に発達がゆっくりなお子さんのことばの発達を支援しています。

先日、以下のようなツイートをしました。

「ことばのシャワー」が大切といわれると、とにかくたくさん話しかけてあげなきゃと思いますよね。

実は、「ことばのシャワー」をむやみやたらにかけることは、ことばの発達に逆効果になってしまいかねません。

「ことばのシャワー」を効果的に使うためには、発達の状態に合わせた声かけを、お子さんのタイミングで与えてあげることが必要です。

この記事では、「ことばのシャワー」をどのように使えばことばの発達に良い影響を与えるかを解説します。

記事を読みえると、ことばの発達のためには、どのように声かけしていけると良いかが分かります。

それでは、さっそくお読みください。

「ことばのシャワー」は言葉の発達に逆効果!?

「ことばのシャワー」は、お子さんの発達の状態に合わせて使わないとことばの発達に逆効果になってしまいます。

なぜなら、ことばの理解が未熟な状態で一方的に声かけをされることが続いたら、コミュニケーションの意欲を育てることができないからです。

例えば、あなたも英単語がかろうじて分かるくらいの英語力であるにも関わらず、長文の英語で話しかけられたら、言われている内容が分からなくて逃げ出したくなりませんか?

子どもたちは、「相手が言っていることが分かる」「自分が言っていることが伝わる」といった経験を通してコミュニケーションの意欲を育みます。

そのため、子どもの発達の状態に合わせた「ことばのシャワー」でないと、コミュニケーション意欲を高めることができないのです。

どのような「ことばのシャワー」が言葉の発達に大切なのか?

ことばのシャワーの与え方

「ことばのシャワー」は、お子さんのことばの発達の状態に合わせた内容で与えましょう。

たとえば、以下のように声かけをしてみましょう。

まだ話せない子へ

大人:擬音語・擬態語を交えた『単語レベル』の声かけ

単語で話す子へ

大人:単語~2語文くらいの声かけ「単語+擬態語」の声かけもオススメ

2語文で話す子へ

大人:2語文~3語文くらいの声かけ

お子さんが話している内容にひとことだけ付け加えるくらいで十分です。

なぜなら、それ以上に難しい内容では子どもは学習することが大変になるからです。

例えば、子どもが「ひこうき!」と言ったら、「飛行機、飛んでるね!」と返してあげるような関わりを続けましょう。

「それじゃあ、ことばの『シャワー』っていえないじゃん!?」

と言われそうですが、このくらいで良いんです。

言葉の発達を促す「ことばのシャワー」の与え方

「ことばのシャワー」は、以下のような内容で声かけしてあげましょう。

ことばのシャワーの与え方

子どもが見ているものについてコメント

子どもがやっている動作をことばにする

子どもが感じている気持ちをことばにする

このように、子どもを中心に言語化してあげると良いと思います。

例えば、お子さんがおもちゃで遊んでいる時に、「ブーブ、走ったね」「あっ!ぶつかった」といった具合にお子さんの行動を実況中継してあげるのも良いでしょう。

また、「ちょっと難しかったけどおもしろかったね」「落ちちゃってビックリしたね」などと遊びの中でのお子さんの感情の変化をことばにして聞かせてあげるのも良いと思います。

NGな声かけ

反対に、大人主導となる声かけは最小限にしましょう。

たとえば、お子さんが車で遊んでいるのに「ほら、見て、恐竜よ!」「ほらほら、折り紙、きれいでしょう。この折り紙で・・・」というような声かけはNGです。

なぜなら、お子さんがやってもいない・感じてもいないことをいくら言われても共感できません。

共感できない声かけでは、内容に興味すら持ってもらえないかも。

お子さんの視点に立って、『何を見ているかな?』『何をしようとしているのかな?』『どう感じているのかな?』というように子どもの気持ちを想像しながら声かけしてあげるのがポイントです。

このあたりのことは、Instagramでも図解しましたので、併せてごらんください。

まとめ:心地よい「ことばのシャワー」で言葉の発達を促そう

ここまでをまとめます。

  • むやみに「ことばのシャワー」をかけるのは危険
  • ことばのシャワーは発達の状態に合わせることが大切
  • 子どもが見ているもの・感じていることを言語化しよう

「ことばのシャワー」については、「とにかくたくさん声かけをする」と誤解されがちです。

しかし、本当に大切な「ことばのシャワー」は『子どもの発達の状態に合わせたシャワー』です。

シャワーは、熱すぎても、水圧が高すぎても、気持ちのよいシャワーにはなりません。

同様に、ことばのシャワーも、滝のようにたくさん声かけをしても、それがお子さんの発達の状態に合っていないようでは効果が半減してしまいます。

お子さんにとって快適なシャワーをかけてあげるように心がけましょう。


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ことばの発達の順番に記事を並べていますので、お子さんの発達の状態に合わせてお読みいただけます。

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