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遊びの中で発達を促すべき理由:関わりのコツを「すごろく」を例に紹介

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「遊びの中で発達を促してあげたいけど、どうやったらいいのか分からない。具体的な例を示しながら説明してほしいな・・・」

こんな要望にこたえます!

この記事の内容
  • 遊びの中で発達を促すべき理由
  • 発達を促すための関わりのコツ
  • すごろくを例に具体的に解説!

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Twitter(@hagukumichild

この記事を書いている僕は、言語聴覚士として発達がゆっくりなお子さんたちと関わっています。その中で得た経験や知識から解説していきます!

子どもたちの発達は、遊びの中で育まれていきます!

なぜなら、遊びの中には発達に大切な要素がたくさん含まれているからです。

たとえば、『楽しいから集中が続く』『ルールや順番などを守らないといけない』など。

でも、最も大切なのは『子どもの発達に合わせた課題として遊びを設定すること』です。

この記事では『遊びの中で発達を促すべき理由』について、「すごろく」を例にあげて具体的に解説していきます。

読み終えることで、遊びのルール設定のコツが分かるため他の遊びでも応用できるようになると思います。

それでは、さっそくお読みください。

遊びの中で発達を促すべき理由

遊びの中で発達を促すべき理由は以下の3つです。

  • ①:子どもは楽しい中じゃないと学ばない
  • ②:あらゆる側面をバランスよく育てられる
  • ③:発達に合わせた課題設定がしやすい

それぞれをもう少し詳しく解説しますね!

理由①:子どもは楽しい中じゃないと学ばない

子どもの発達を促したいなら、楽しい遊びの中でスキル形成をねらうべきです。

なぜなら、「楽しい」と感じている状況であれば、『集中力が高まりやすく』『知識やスキルを吸収しやすい状態』であることが多いからです。

実際に、子どもたちが好きな活動は教えていないのにすぐに覚えるということを経験しますよね?(例えば、スマホの操作など)

反対に、つまらない活動ではそもそも取り組まなかったり、イヤイヤ取り組んでも全く身にならなかったりすることがほとんどです。

理由②:あらゆる側面をバランスよく育てられる

遊びの中では、子どもたちはあらゆる側面の発達をバランスよく成長させることができます。

なぜなら、遊びはバリエーションが豊富であり、1つの遊びでも複数の遊び方に展開することができるからです。

反対に、無理矢理なにかを教え込もうとするときには、1つの偏った領域の知識となりやすいです。

お勉強のように教え込むことも大切ですが、そればかりではなく、遊びの中でまんべんなく発達を促すといった意識をもっておくことは大切だと思います。

理由③:発達に合わせた課題設定がしやすい

遊びはそれぞれの子どもの発達の状態に合わせた課題設定がしやすいこともメリットです。

なぜなら、遊びは柔軟に内容やルールを変更することができるからです。

反対に、ワークブックなどは内容が「〇歳用」と決められていることがほとんどなので、購入後に内容変更することが難しいですよね。

遊びであれば、新しいルールに変更すること自体が楽しかったりするので、柔軟に課題を変更・設定することができます。

発達を促すための関わりのコツ

遊びの中で発達を促すためのコツを2つ紹介します!

  • ①:子どもの発達の状態を把握
  • ②:少しだけ背伸びした課題設定

コツ①:子どもの発達の状態を把握しよう!

子どもの発達の状態は、遊びの様子を丁寧に観察する中で把握することができます。

そのコツは、「できていること」に注目して子どもを観察することです。

「できていること」と「難しいこと」の間を把握すれば、その間の中に現在の子どもの発達の状態があることが分かりますよね。

「できていること」と「難しいこと」の間にある『頑張ればできること』が、次にできるようになるスキルというわけです。

コツ②:少しだけ背伸びをした課題を設定しよう!

『発達を促す』という観点から考えると、子どもにとって少しだけ背伸びをした課題を設定できると良いです。

要するに、上記の『頑張ればできること』が『そんなに頑張らなくてもできること』に移行することをお手伝いするようなイメージですね。

ただし、全てを背伸びさせてしまうと大変です。子どもが余裕をもって遊べる時間とバランスよく日常の中に組み込みましょう。

以下の記事でも、子どもの発達に合わせたおもちゃ選びを解説していますので、併せてお読みください。

「すごろく」を発達に合わせてルール設定してみよう!

ここでは、以下の4つの「すごろく」を紹介します。

  • ①:ふつうのすごろく
  • ②:まだ数が分からない場合のルール
  • ③:3以下の数で取り組めるルール
  • ④:単語の音を使ったルール

ふつうのすごろくのルール

ふつうのすごろくといえば、サイコロは1~6まで、止まったマスに「〇マスすすむ」など指示が書いてあります。

しかし、このようなすごろくは、まだ小さい子どもたちには少しレベルが高いように思います。

でも、少しルールを変えてあげるだけで、みんなが楽しめる遊びに変身します。

数がまだ分からな場合のルール

すごろくのマスに、「うさぎ」「いぬ」「ぶた」、「うさぎ」「いぬ」「ぶた」、「うさぎ」・・・

と一定の順番でお子さんが知っている動物のイラストを貼ってみましょう。

そして、サイコロにも同じように「うさぎ」「いぬ」「ぶた」のシールを貼ります。

サイコロを転がして出たイラストまで(一番手前のイラストまで)コマを進めるようにしましょう。

まだ、「一番手前の動物まで進む」といったルールは難しいかもしれないので、大人と一緒に動かしましょう。

3以下の数で取り組めるルール

3まで数概念が分かってきたら、すごろくの目を1~3にしたら自分でコマを進められるかもしれません。

数概念は小さい数から順に少しずつ理解が進みます。

おうちにある積木に、事務用品などの〇シールを貼るだけでもサイコロのできあがりです。

数概念については、以下の記事で詳しく解説していますので併せてお読みください。

数概念の発達に大切なこと:かぞえられるだけで大丈夫?【幼児期の言葉の発達】

単語の音を使ったルール

サイコロにお子さんが好きなもののシールを1つの面に1つずつ貼りましょう。

例えば、「くるま」「ばいく」「いちご」「ねこ」「うるとらまん」「ひこうき」など。

サイコロをふって出たイラストの音の数(文字の数)だけ進んでみてください。

たとえば、「くるま」だったら、「く」「る」「ま」の3マス進めます。

このような単語を1つずつの音に区切る力は、のちの文字学習の基礎になります。

最初は清音・濁音・半濁音(「ん」以外の50音+点々、丸のつく字)から作られる2、3文字の単語から始めましょう。

「ん」や促音(小さい「っ」)・長音(伸ばす音)・拗音(小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」)などの特殊音節を含む単語は、音に分けるのが少し難しくなるため、慣れてきてから取り組めると良いです。

まとめ:遊びの中で発達を促そう!

この記事では、『遊びの中で発達を促すべき理由』を解説し、『すごろくを例に具体的な遊び方』を紹介しました。

ここまでをまとめます。

  • 子どもは遊びの中で効率的に学べる
  • 遊びは課題の難易度を柔軟に変更できる
  • 子どもの発達の状態に合わせて遊びを調整すべき

こんな感じですかね。

発達には、今できていることを何度も何度も経験して確実なものにすることも大切です。

お子さんの発達の状態に合わせて、遊びをカスタマイズしてみましょう!

子どもたちは、楽しければ何度も何度も、繰り返し遊んでくれるでしょう。

お子さんが楽しめるレベルのあそびをしっかりと経験させてあげましょう